彼と寝ていると、夜中に息苦しくて目が覚める。 目の前には厚い胸板。 少しだけ顔を上げると、安らかに眠る雲雀さんの綺麗な顔。 「くるし……」 木の葉の落ちる音でも目を覚ますはずの人は、私の訴えには起きてくれない。 雲雀さんは、お腹に家族を抱え込む動物みたいに私を抱きこんで眠る。 87 抱いた答えは役立たず
彼と寝ていると、夜中に息苦しくて目が覚める。 胸元に感じる吐息。 少し目線を下げると、私の胸を枕にして眠る骸さんの頭。 「……けほ」 人が近付くと目を覚ますはずの人は、私の腹部に腕を巻きつけて離さない。 骸さんは、どんな体勢だって私を抱き締めて眠る。 ケモノ二匹のイメェジ。 同じようで違います。 |